2012年3月、北朝鮮にパソコンを不正輸出したとして外為法違反罪で在日朝鮮人の会社社長が逮捕されました。北朝鮮への経済制裁で全面禁輸となった後も、パソコン機器1800台を無承認で輸出。関連機器の輸出総数は約7200台にのぼると見られています。
輸出先は「平壌情報センター(PIC)」。サイバー攻撃関与の疑いがもたれている北朝鮮の政府直轄機関「朝鮮コンピューターセンター(KCC)」傘下の組織です。
北朝鮮は2012年4月にミサイル発射(失敗)を強行しましたが、これまで「北朝鮮で製造されるミサイル部品の90%は日本から輸出されていた」(2003年5月、米上院公聴会での北朝鮮元技師の証言)というのが実態です。
また北朝鮮の核施設の元職員で1994年に韓国へ亡命した金大虎(キム・デホ)氏は、各施設には多数の日本製の機械や設備があったと証言、「結果的には、日本の技術が北朝鮮の核開発を支えたことになる」と述べています(東京新聞2006年10月12日付)。
北朝鮮が核・ミサイル開発を続けるということは、日本国内での工作活動を止めないということも意味するのです。